人気VRゲーム「Beat Saber」を初心者目線で徹底レビュー:必要なものと初期費用、VR酔いの不安
「Beat Saber」とはどのようなゲームか
「Beat Saber」(ビートセイバー)は、VR空間で行うリズムゲームです。流れてくるノーツ(キューブ)を、音楽のリズムに合わせて左右のセイバー(剣のようなコントローラー)で特定の方向に切っていくシンプルなルールです。ブロックを破壊する際の爽快感、音楽と動きが一体となる感覚、そして体を動かす運動効果から、VRゲームの中でも特に高い人気を誇っています。国内外で数多くのVRデバイスに対応しており、VR体験の入り口として選ばれることが多いタイトルです。
実際に体験して感じた良い点と課題
良い点:直感的で誰でも楽しめる、運動にもなる
Beat Saberの最大の魅力は、その分かりやすさと中毒性にあると感じました。複雑な操作は一切なく、飛んでくるノーツを切るという直感的なアクションなので、VR初心者の方でもすぐに楽しめます。難易度設定も幅広く用意されており、初めてVRに触れる方から経験者まで、自分のレベルに合わせてプレイできるのは大きなメリットです。
また、プレイ中は自然と体を動かすことになるため、良い運動になります。特に高難易度や長時間プレイすると、かなりの運動量になり、フィットネス目的でプレイする人もいるほどです。音楽にノッて体を動かすのは、単なる運動とは違った楽しさがあります。
課題点:追加楽曲の費用、プレイ空間の確保
ゲーム本体に含まれる楽曲数には限りがあり、長くプレイし続けると新しい楽曲で遊びたくなります。公式には様々な追加楽曲パック(DLC)が販売されていますが、これらは別途購入が必要となり、全てのDLCを揃えようとするとそれなりの費用がかさみます。無料で楽しめる非公式のカスタムソング(導入には少し手順が必要です)もありますが、著作権の問題などから利用には注意が必要です。
もう一つの課題は、安全にプレイするための空間確保です。Beat Saberは腕を大きく振る動作が多いため、周囲に物がない、十分なスペースが必要です。プレイ中に家具にぶつかったり、壁に手やコントローラーを打ち付けたりしないよう、注意が必要です。特にアパートなどでプレイする場合、下の階への騒音なども考慮する必要があるかもしれません。
VR初心者が「Beat Saber」を始めるにあたって
デバイスについて:Meta Questシリーズなどが手軽
Beat Saberをプレイする上で、どのようなVRデバイスを選べば良いか悩む方もいるでしょう。PCに接続して使用するPCVR対応ヘッドセットと、単体で動作するスタンドアローン型ヘッドセットがありますが、VR初心者の方にはMeta Quest 2やQuest 3のようなスタンドアローン型をおすすめします。PCを用意する必要がなく、電源を入れてすぐに始められる手軽さが大きなメリットです。Beat SaberはQuestシリーズでも十分快適にプレイできます。もちろん、高画質でプレイしたい、他のPCVRゲームも遊びたいという場合はPCVRという選択肢もあります。
初期投資について:デバイス本体が主な費用
Beat Saberを始めるための初期投資は、主にVRヘッドセット本体の価格になります。Beat Saber本体は数千円で購入できますが、ヘッドセットは数万円からの価格帯です。Meta Quest 2であれば比較的安価に入手可能で、Beat Saberも十分に楽しめます。Meta Quest 3はより高性能ですが、価格も上がります。まずはQuest 2でVRに慣れてみて、VRが気に入ったらQuest 3やPCVRへのステップアップを検討するという方法も良いかもしれません。
VR酔いについて:比較的酔いにくいゲームだが個人差あり
VR初心者が最も心配されることの一つにVR酔いがあるかと思います。Beat Saberは、空間内を激しく移動するようなゲームではないため、VR酔いを引き起こしにくいゲームと言われています。実際、私も普段VR酔いしやすい方ですが、Beat Saberで酔うことはほとんどありません。
ただし、VR酔いには個人差があります。体調やプレイ時間、ゲーム内の設定(例えば「Floating Text」というオプションをオフにするなど)によっても影響を受ける可能性があります。もしプレイ中に少しでも不調を感じたら、すぐにプレイを中止し、休憩を取ることが重要です。無理のない範囲で短い時間から始めるのが、VR酔いを避けるための基本的な対策となります。
まとめ
Beat Saberは、VR初心者の方が最初に体験するゲームとして非常におすすめできるタイトルです。直感的な楽しさ、運動効果、そして比較的VR酔いしにくいという点で、VRへの入り口として優れています。必要な初期費用はVRヘッドセット本体が主であり、Meta Questシリーズのようなスタンドアローン型を選べば手軽に始められます。追加楽曲の購入費用やプレイ空間の確保といった課題はありますが、それらを考慮しても十分に価値のある体験が得られるでしょう。
VRに興味はあるけれど、何から始めれば良いか分からない、という方は、まずはBeat Saberを体験してみてはいかがでしょうか。きっとVRの魅力の一端を感じることができるはずです。